BACCAIng(ばっかいんぐ)は富山県と公益財団法人富山県新世紀産業機構がサーキュラーエコノミー(循環経済)の構築の一環として取り組むアップサイクル創出プロジェクトです。

自然物の唯一性を魅力的に価値化し、循環させる

企業視察

株式会社ksmetal

カスタムメイドゆえの端材の多様性をアップサイクルの原動力に

2025年度最終回のばっかいんぐカンファレンスが開催され、フィールドワークとして高岡市ICパーク内にあるケーズメタル株式会社を訪問しました。今回の参加者は過去最多となる31名でした。鉄板の抜き加工をベースとしたケーズメタル社のものづくりは、すべてが顧客のオーダーに合わせたカスタムメイド。設計仕様に沿って鉄板や鋼材をさまざまな形状で加工するため、製造工程では大量の金属端材や切削くずが発生します。その量は年間20〜30トンに及ぶとのこと。現在、端材を使ったカップホルダーやクロックなどのオリジナル商品の開発にも取り組まれていますが、サイズや形状が一定しない端材の活用は商品設計が難しく、また日々大量に発生する端材の仕分け・保管の難易度の高さ、加工コストなど、端材にまつわる現場の課題を紹介いただきました。

ケーズメタル株式会社
ケーズメタル株式会社
ケーズメタル株式会社
ケーズメタル株式会社
ケーズメタル株式会社
ケーズメタル株式会社

企業情報

企業名
ケーズメタル株式会社
ウェブサイト
https://ks-metal.co.jp/
所在地
〒939-1110 富⼭県高岡市ICパーク3番地 [MAP]

創造会議

株式会社HARITA

創造会議はフィールドワークで得られた情報・知見を参加者同士で共有する場です。「金属端材の魅力/価値」「解決すべき課題」「富山らしさ」「アップサイクルの可能性」という4つテーマに沿ってディスカッション形式で意見交換を行います。今回は、型抜きされた鉄板端材の造形的なおもしろさに注目する人が多かった他、鉄の物性である錆びや経年変化をプラスの価値に転換してアップサイクルに活用できないかといった意見が出されました。

主なディスカッション

ケーズメタル株式会社フィールドワークから

  • 型抜き後の鉄板の偶発的な造形がおもしろい!
  • 錆びる、朽ちる、など経年変化する素材特性
  • オーダーメイドのものづくりが得意な富山はまち全体が工房
  • 他の素材や伝統産業とのコラボで地域性を出す
  • 地元企業で“素材持ち寄りワークショップ”を
ケーズメタル株式会社
ケーズメタル株式会社
ケーズメタル株式会社
ケーズメタル株式会社
ケーズメタル株式会社

第7回創造会議のまとめ

金属端材の魅力/価値

  • ・鉄の経年変化を“劣化”ではなく“質感変化”と捉え、魅力に転化。また錆びをデザインしてプラスの価値を与えられないか。
  • ・型抜きで生み出される多様なカタチの偶発的な美しさをアップサイクルで活用できそう。

解決すべき課題(社会/業界)

  • ・さまざまな種類、サイズの端材廃材があるが、それでも利用したい(できる)という潜在ユーザーは必ずいるはず。彼らと提供者を結ぶ仕組みがあると良い。
  • ・自社の端材廃材は社内の人が一番よく知っている。ものづくり企業内の現場の知見を生かす仕組みをつくり、端材廃材の利活用をより具体化&加速できそう。

富山らしさ

  • ・富山には一点ものや特注生産に対応するものづくり企業が多く、まち自体が工房のよう。その魅力を外部にもっと発信すべき。
  • ・それぞれの端材廃材にまつわる“いわく”やストーリーをコミュニケーションに取り入れ、ブランディングすることでアップサイクル製品を市場に訴求する。

アップサイクルの可能性

  • ・自社のメタル端材で名刺をつくり、名刺交換の際の話題づくりに。
  • ・砂利の代わりにメタルを混ぜたコンクリートで通常と異なる質感や表情をつくるなど、既存材料の代替として端材を活用する。
  • ・型抜きされた鉄板端材を複数重ねたり立体的に組むことで、抜き跡の視覚的なおもしろさを際立たせることができそう。

26年度の活動に向けて

創造会議の後半では、来る26年度の活動の方向性や取り組むべきテーマについても参加者と共にアイデアを出し合い、検討を行いました。

ケーズメタル株式会社
ケーズメタル株式会社
ケーズメタル株式会社
ケーズメタル株式会社
株式会社HARITA
  • ・他社の端材で他の企業がなにかをつくる
  • ・端材ボックスの販売
  • ・端材×縁起物
  • ・クリエイター、アーティストとの連携
  • ・端材ライブラリー
  • ・B品/端材マーケット
  • ・素材見本会
  • ・端材コンペティション
  • ・端材の定型化