BACCAIng(ばっかいんぐ)は富山県と公益財団法人富山県新世紀産業機構がサーキュラーエコノミー(循環経済)の構築の一環として取り組むアップサイクル創出プロジェクトです。

自然物の唯一性を魅力的に価値化し、循環させる

企業視察

株式会社HARITA

つくる循環・つかう循環・つなぐ循環をキーワードに、資源消費を最小化する

6回目を数えるばっかいんぐカンファレンス。今回は廃棄物の中間処理などを手がける株式会社HARITAを訪問し、フィールドワークを行いました。同社は一般・産業廃棄物の中間処理や家電・自動車等のリサイクル事業を通じて、金属をはじめとする再生可能な“素材”をつくりだし、資源の循環に取り組まれています。扱う品目は多岐にわたり、例えば家庭で使われたエアコンやテレビ、冷蔵庫などさまざまな製品が収集されています。今回訪問した射水リサイクルセンターでは、こうした使用済み製品から、より高精度に有益な素材を取り出すために独自に開発された「素材化プラント」ラインなどを見学。その規模に圧倒されると同時に、廃棄物=資源の多種多様さを目の当たりにし、役目を終えた素材が社会に還る道筋の必要性・重要性を改めて認識する貴重な機会となりました

株式会社HARITA
株式会社HARITA
株式会社HARITA
株式会社HARITA
株式会社HARITA

企業情報

企業名
株式会社HARITA
ウェブサイト
https://www.harita.co.jp
所在地
〒939-0135 富山県高岡市福岡町本領1053-1[MAP]

創造会議

株式会社HARITA

創造会議にはHARITAの皆さんとばっかいんぐメンバーの他、富山県内のものづくり企業の皆さんにも多数参加いただき、グループに分かれてディスカッションを実施。中間処理/選別の現場を見学したことで、廃棄物の種類の多さや複雑さを改めて知ったという声が多く聞かれ、また素材メーカー等による循環の取り組みが進められている反面で仕組みが立ち後れており、ガイドラインや制度設計が求められると言った意見も出されました。

主なディスカッション

株式会社HARITAフィールドワークから

  • 「仕分けワークショップ」で生活者も廃棄物の選別・分解を学ぶと役立ちそう
  • HARITAを産業版メルカリに!
  • ものづくり県・富山は産廃の種類も多い
  • そのままでは分離できない複合素材でも、粉砕すれば分離可能なものがある
  • 廃材・再生材の活用がカッコイイという価値観をもっと広げたい
  • 廃棄物の処理工程を眺められるカフェなど、廃棄物をもっと身近に!
株式会社HARITA
株式会社HARITA
株式会社HARITA
株式会社HARITA

第6回創造会議のまとめ

廃棄物の魅力/価値

  • ・廃棄材の元の姿は?前の持ち主はどんな人?など、モノと人、人と人をつなぐストーリーが価値になり、循環を生むエンジンとなる。
  • ・リサイクルでは廃棄物の種類の多さや複雑さはハードルだが、アップサイクルでそれらを逆に活用できないか。

解決すべき課題(社会/業界)

  • ・一般の人は収集後の廃材の扱われ方を知る機会がほとんどない。場所や機会(例えば廃材ミュージアムなど)を提供し、自分たちにも出来ることがあると知ってもらうことが大事。
  • ・資源の分別回収はこれからも必要だが、細分化すれば良いというものでもない。リサイクルビジネスとしては一定の取り扱い量が必要。

富山らしさ

  • ・“くすりの富山”で有名だが、修理したり治すという行為は “くすり”と同じ。富山らしいロングラスティングのキーワードになりそう。
  • ・1社で出来ることは限られるが、団体戦に持ち込めばもっといろいろなことができそう。一番むずかしい部分を解決できればあとはスムースに進んでいく!
  • ・ものづくり県ならではの多様な廃材があり、複数の廃材をクリエイティブに掛け合わせることで県産アップサイクルを加速できそう。

アップサイクルの可能性

  • ・例えばアウトドア製品など、生活者の心理的にもリサイクル/循環と親和性の高いカテゴリーでアップサイクル商品を開発し、長く使ってもらう。
  • ・金属/ガラスの加工性を活かしてアクセサリーや工芸品、アートに。また硬質&微細な材が奏でる音に着目したサービスもおもしろそう。